読者の皆様に感謝の気持ちを込めて=訪問美容師・湯浅一也さん<最終回>
昨年10月からスタートしたこちらのコラムも12回目。最終回になりました。
これまで、私のコラムをご覧いただいた皆さまに、大変感謝しております。

■いつかかなえたい夢。それは…
今回は最終回ということで、改めて私のメッセージと思いをお伝えできればと思います。
現在の日本には、介護に限らず、さまざまな問題があります。
そして、問題意識を持った多くの方々が、それぞれの分野でこうした社会的な問題を解決しようと邁進(まいしん)されています。
現代は変化の激しい時代です。
社会が目まぐるしく変化し、人々のニーズが細分化していくなかで、その都度ベストの答えを出していくためには、「チームワーク」が不可欠です。
人と人とが互いに手を取り合い、それぞれの想いを共有して目の前にある問題に取り組んでいく。さまざまな分野の専門家やリーダーたちが連携しなければ、この複雑な社会で課題を解決していくことはできません。
私たち訪問理美容師も、いま以上に介護・医療の世界で、より必要とされるよう努力したいと思います。
私たちだから、うかがえるお話もたくさんあります。
「きれいになる」「かっこよくなる」。美容の力が、健康寿命を延ばしたり、できることを増やしたりする可能性は大きいのです。
訪問理美容のサービスが介護・福祉に関わる方や介護を受ける方にとって、「あったらいいけど、なくても仕方ない」ではなく、「ぜひ必要だ」というものにしたい。
そのために、訪問理美容師ならではの専門性を生かして、ご利用者様と関わりたい。
そうして、いつか介護職の方と一緒に、施設のサービス担当者会議のようなものに出られるくらいになりたいと思います。

■夢への近道は…ない
この夢は、すぐにかなえられるものではないし、近道はないと思います。
施設や高齢のお客さまのもとに伺うときは、その方の「心に寄り添う」コミュニケーションを心がける。
全国の理美容師さんに、私たちの活動やノウハウ、やりがいを知っていただき、訪問理美容サービスを提供する理美容師さんを増やす。
さらに、日本全国の訪問理美容サービスを、安心・安全かつ満足していただけるようなものに高めていく。
地道に一つ一つ積み重ねていって、ようやく訪問美容も「いつもの美容師さん」に受けるサービスになり、生活に密着した、なくてはならないものになっていくのではないでしょうか。
これからも、この夢の実現のために、日々学び、たくさんのチャレンジをしていこうと思っています。
私は訪問理美容の仕事をして、それまでよりも「美容師になってよかった!」と思うようになりました。それまでよりも仕事が好きにもなったし、誇りを持つようにもなりました。
目の前のお客さまの笑顔を全力でデザインし、ご家族や介護職の方々にも笑顔がつながっていくようなサービスをしていこうと思います。
■やりたい、ありたい、なりたい、を形にしよう
このコラムは、まだまだ知られていない訪問理美容という仕事やサービスを一人でも多くの方に知っていただきたいという思いで始めました。
訪問美容師の一人として、現場のリアルや、具体的にどんな仕事をするのか、といったことを正確にお伝えできるよう、心がけてきたつもりです。
私には本当に貴重な経験でした。これからもまた違った場所で、さまざまなカタチで発信を続けていきたいと思っております。
お読みいただいた方々、SNS等でシェアしてくださった方々、誠に有難うございました。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
最後に、介護の業界で働く人、介護に関わる活動をされている人には、とっても熱意があって、その気持ちを行動に移している人が多いように感じます。そうした方々に、力をもらったり、励まされたりすることがたくさんあります。
みんなが思う【やりたい・ありたい・なりたい】がいつか次々かたちになる時代を一緒につくっていきましょう!
ミライハアカルイ!
湯浅 一也(trip salon un.)
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湯浅 一也(ゆあさ・かずや)1987年1月31日 、札幌市生まれ。札幌ビューティーアート専門学校卒業後、2008年にStudio Vに入社。サロン勤務を経て2012年に株式会社 un.を設立。美容師国家資格・初任者研修修了2つの資格を持ち、訪問美容の現場でハサミを握り、美容学校や介護専門学校での講師活動やセミナー・講演、テレビや新聞・インターネットニュースなどにも出演するなど活躍の場は多岐に渡る。