【あすへのヒント・熊木徹夫の人生相談】不機嫌な母 束縛から逃れたい<2/2>

2020/01/15

■回答

まずは、あなたとお母さん両者の関係性について、私が多少の推測を交えながら、〝突っ込んで〟みます。

〈夕食は私が作る〉仕事をしていないお母さんが作ってもいいはず。〈私の仕事は午後5時に終わる〉彼女の夕食を作るのに都合がいい会社を選択したのか。〈帰宅・夕食準備の時間を彼女が設定・強要〉まるで中学生のよう。〈残業・飲み会も許さず〉これでは一人前の社会人として認めてもらえない。〈彼女がとても不機嫌になるのが嫌で、我慢して従う〉これでは彼女の思う壺(つぼ)。〈いつでもついてくる、部屋ものぞいてくる〉あなたのプライバシーを決して認めぬ構え。〈あなたの1人暮らしに反対〉これまでの過程から考えるに、これは当然の帰結。

どういう経緯でこうなったのか、その詳細はよく分からない。ただそこには、強固な支配・被支配の関係が築かれています。何もかもが、あまりにも彼女にとって都合良すぎる。詰まるところ、あなたが現在独身で、彼女との2人暮らしとなっているのも、彼女の長年の〝策略〟が功を奏したといえそうです。

一番の問題点は、あなたが精神の根本で、彼女に服従してしまっていること。あなたも堪忍袋の緒が切れ、彼女に逆らおうとしますが、にべもなく跳(は)ね返されている。そして抵抗もせず、諦めて・・・。

では、どうすればいいか。あなたが彼女の生前に精神の独立を得るには、家出しかない。言うまでもなく、彼女の納得など待たずに。ただこれは、単に母を邪険に扱うということではない。将来あなたが、母を本当に助けねばならない時に、独立した人格で彼女に対峙(たいじ)するためです。その〝儀式〟を経てようやく、あなたの生が未来につながる、そう思います。

■回答者

熊木徹夫 精神科医。49歳。「あいち熊木クリニック」院長。著書に「自己愛危機サバイバル」「ギャンブル依存症サバイバル」「精神科医になる」など。

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