りんたろー。さん 介護のおしごとは「小さな喜びの積み重ね」

2020/12/21

多くの人がかかわりを持つことになる「介護」。その仕事を身近に感じ、理解を深めていただこうと、産経新聞社は介護現場で働いた経験を持つ人気お笑いコンビEXIT(イグジット)のメンバー、りんたろー。さんをゲストに迎え、無料オンラインイベント「りんたろー。さんと語る介護のおしごとのリアル」を12月16日に開催しました。笑いを誘うトークはもちろん、時にはまじめに介護について語るイベントに1、2部合わせて1500人以上が視聴参加しました。

■介護の現場を知るベテランの声

今回は、女性介護福祉士2人が介護の仕事について語り、在宅介護の経験を持つ元日本テレビアナウンサーで、現在はフリーの町亞聖さんが進行役を担当。中身の濃いトークが繰り広げられました。

この日は、神奈川県の介護付き有料老人ホーム「ニチイケアホーム海老名」の津山カンナさん、東京都の特別養護老人ホーム「音羽台レジデンス」の藤田栄子さんが、介護現場についてやさしく語ってくれました。

浜松市出身のりんたろーさん。は大学までサッカーを続け、プロを目指していました。しかし、けがをきっかけにその道をあきらめて上京。お笑いの世界に飛び込みましたが、すぐに売れるわけもなく、24歳から8年間にわたってアルバイトで介護の仕事を続けました。

「もともと、おばあちゃんっ子。働いたところは開所したばかりということもあって〝自分にもできるかも〟と思って始めました」

まじめに介護施設で働いた経験を語るりんたろーさん。

■昼間はお笑い、夜は介護を両立

チャラ男キャラで売るりんたろー。さんですが、「そのキャラと介護という(意外性の)組み合わせもネタにできるかも」と当初は思ったといいます。

職場は、高齢者が日中に通う「デイサービス」の事業所でしたが、泊まりもできるところだったので泊まり勤務もあったそう。

「昼間はお笑い、夜は介護の仕事…と両立ができました。始める前は排せつのケアとか自分にできるかな、とも思いましたが、まったく平気でした。認知症の方からきついことを言われることもありましたが、それは『違う人格がやっていることだ』と受け入れるようにすると楽になれたし、例えばきょうが何日で何曜日かっていうのが重要なこと? という感じで、みんなでごはんを食べたり、レクリエーションとかする中で温かいおじいちゃん、おばあちゃんに逆にこっちが癒やされました」

トークイベント終了後、ポーズをとるりんたろーさん。に出演者も笑顔

■介護のやりがいって…

一方、秋田県出身の津山さんは「曽祖父母、祖父母とも同居する大家族で育ち、学生時代にアルバイトで働いた居酒屋で高齢者に接するなどし、『お年寄りのために何かしたい』との思いから、今の会社に就職しました」と語ります。2人のお嬢さんの子育てもしながら今のお仕事を続けています。

介護職になる前は、アパレル会社でパタンナーとして働いていたというのは藤田さん。「実はその仕事が向いていない、と感じてデスクワークではなく、人の役に立てる仕事に就こうと思って看護助手に転じました。その後、母に勧められて介護福祉士の仕事があるのを知り、こちらに進みました」。

津山さん、藤田さんには介護の仕事を続けてこられたことについて語っていただきました。

津山さんは「入居者の方の人生の一部にかかわる仕事ですが、私は押し付けではなく寄り添う気持ちが大切だと思っています。介助を拒否されるような経験も時にはありますが、寄り添う気持ちがあると、ある時には何かがカチッとつながるのを感じるんです。そうした気落ちが通じる瞬間に仕事をやってきてよかった、とやりがいを感じます」と言います。

職場では〝看取り〟も行っているという藤田さんは「最初に働いた施設では最期までケアができなかったのです。私の中では〝最期まで寄り添いたい〟という気持ちもあって、移りました。その方の〝人生を生き切ること〟のお手伝いができるのが自分にとってのやりがいでしょうか」と話します。

チャラ男キャラを封印しながら津山さん、藤田さんの話を聞くりんたろー。さんに町さんが事前に寄せられた介護についての質問を尋ねました。 20代の女性からは「車いすを使う祖母が、介護を受けることを心苦しく感じているようなので、それを気にしないようにする工夫は?」との質問が紹介されました。

りんたろー。さんは、「それをなくさせようとするのは難しいでしょう。ただ、自分の場合は、おじいちゃんやおばあちゃんに『(介護を受けるのは年齢の)順番、順番!』と気持ちが軽くなるように仕向けていました」と経験を語りました。

また、介護施設で働く視聴者からは「デイサービスのレクリエーションがネタ切れになるのはどうしたらいい?」という質問が寄せられました。

これはりんたろー。さんの得意分野。「ヘン顔してみたり、しりとりしながら自分に関する話を入れるとか、退屈しないようなことをやっていました」と笑わせる一方、「昔の話、戦争のころのこととかも聞くとすごく勉強にもなりましたね」と振り返りました。

また、お笑い芸人として壁にぶつかった時には「思いつめたりせず、悩みから離れることができた」と介護の仕事があったからこそ、お笑いを続けられた、とりんたろー。さんは言います。

自身の「介護のおしごと」体験を「大変じゃない、といえばウソになるけれど、小さい喜びがたくさんある場だった」とりんたろー。さんは振り返り、「その積み重ねが大切だと思う。興味をもって介護の世界に入ってもらえればうれしいですね」と働く人たちにエールを送っていました。

介護福祉士として経験を語る津山さん(左)と藤田さん
町さん(左)の進行で無事トークも終了!

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